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親戚・友人からの援助をうけるべきか?

2016-01-11

資金繰りに詰まってしまったが、親戚や友人からの借り入れで何とかなりそう。

このようなシチュエーションで、本当に親戚や友人から借り入れをする事が正解なのでしょうか?

まず、このような状況に陥っていることから、すでに金融機関からの追加融資が難しい程、経営状態が悪くなっていることが考えられます。

単なる一時的な資金ショートで、次の入金で確実に返せる。このタイミングで資金繰りを何とかして取引先に支払わないと信用を失うという場面では致し方ない選択かも知れません。しかし、このようなつもりであっても、次の入金があったときには、優先的に支払わなければならない先が出て来て…ということでついつい先延ばしにしているうちに、倒産してしまい、親戚や友人が債権者リストにのることになったというケースはよく目にします。

では何が正解なのでしょうか。

赤字体質や債務超過にメスを入れないのであれば、親戚や友人からの借り入れに頼るべきではないと考えます。

金融機関からの追加融資も受けられないほど状況が悪くなった会社に援助しても、最悪、金融機関や取引先等他の債権者への返済に充てた後に倒産してしまうと、貸りたお金は死に金になってしまうからです。また、仮に返済できても、その後すぐに倒産してしまうと、破産管財人等から否認権を行使されて、親戚や友人は結局、返済を受けたお金を戻さなければならなくなるかも知れません。

親戚や友人が助けてくれるというのであれば、まず何らかの手段で債務を整理して、その後の再建のために資金援助を受けるべきです。私的整理・民事再生でのスポンサーかも知れませんし、破産手続で事業や今後の経営者のやり直しに必要な事業資産の買取かもしれません。

いずれにせよ、沈みゆく会社にお金を援助してもらっても焼け石に水になることが多いので、再建や再生の目処をつけてから援助をうけるべきと思います。

経営者の方にとって、資金繰りに詰まって、親戚や友人からの援助で何とかその場は乗り切れるかも知れないという場面で、敢えて債務整理に動くことはなかなか難しい決断だと思います。最悪破産となり会社はなくなり従業員も職を失うことになるかも知れないからです。

しかしそこまで傾いた会社を立て直すことは並大抵ではないことと思います。また、親戚や友人を巻き込んでしまうリスクは少なくありません。それよりは、折角助けてくれると言ってくれる親戚や友人がいるのであれば、債務整理を経てから再建のための援助を受ける方が前向きですし、親戚・友人の好意を無にすることにはならないと思います。

皆さんであればどのような選択をされるでしょうか。